叔母の死
先週小さな頃からかわいがってくれた叔母が心不全で亡くなった。
子供の頃は毎年正月には親戚が一同に会して酒盛りとなるのが恒例だったのだが、世代が代わるにつれて親戚とはご無沙汰となっていき、なかなか会う機会が無かった。
そんな中でも、叔母と最後に会ったのは去年だった。
突然たどたどしい足取りで杖を突きながら何時間も電車を乗り継ぎ、脳梗塞で倒れ寝たきりになっている母の見舞いに来てくれたのだ。
叔母は叔母の家族にこちらに来る事をしっかり伝えていなかったらしく、周りをやきもきさせたが、そのあたりがまた叔母らしかった。
多分、その時しか叔母が自分の足で来る事はできなかったと思う。
叔母はその時、何かを感じたのかもしれない、と今だから思う。
人から見れば苦労も多く、けして楽な人生を送ってきた人とはいえないかもしれないが、いつも笑顔を絶やさず、明るく前向きな人だった。
家の事情で通夜は兄が父を連れて参列し、私が翌日の葬儀に参列して父を連れて帰るという形になってしまったがしばらく会うことができなかった親戚とは顔を合わすことができた。
いとこもその子供達も会わなかった時間分の人生を積み重ねてそれぞれに成長していたり、くたびれていたりはしていたが、共有する話題になればやはり私の中にあるいとこ達そのもの。
いとこの話では叔母の誕生日を家族が集まって祝い、皆と過ごした翌日お風呂場で叔母は倒れたとの事だった。
叔母は誕生日に駆けつけた娘(いとこ)と親子で布団を並べて誕生日の夜を過ごしたらしい。
布団を並べながらどんな話をしたんだろうと思ったが、そんなことを聞く事はできなかった。
いとこはその夜のことを一生忘れる事はないのだろうな...
棺に叔母の好きだったバラの花や使われずに残った誕生日のプレゼントを添える「いとこ」の目に光る涙を見ながら私も心の中でつぶやいた。
「おばちゃん、ありがとう、安らかに眠ってください」
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